この配偶者ビザは、家族移住の中で最も代表的なビザで、これには結婚・ビザとデファクト・ビザがあります。配偶者ビザはオーストラリアの市民権および永住権保持者、またはオーストラリアに永住を許可されたニュージーランド国民と婚姻関係もしくはデ・ファクトにある人を対象とした永住ビザです。「デ・ファクト」とは、一緒の家に住むなどして夫婦同然の関係にあるが、法的には結婚していないという内縁関係にあるカップルを指します。
このビザの申請条件を下記に説明します。
申請条件
《申請者》
(但し上記の場合 現在 移民法でスポンサーと最低12ヶ月以上同棲をしている事を
前提としている。但し、州によっては、Relationship Registration(関係証明)をRegistration of Birth, Deaths & Marriageに申請しその証明書がもらえれば二人の同棲期間が1年未満でも配偶者ビザ(デファクト・ビザ)を正式に申請することが可能です。詳しくは別紙参照願います。)
《スポンサー》
次に申請時に必要な書類に関してご説明します。
必要書類
(デファクト・ビザのみ)
① 申請者の身元を証明する書類 - パスポート、出生証明書のコピー。
② スポンサーの身元を証明する書類 - パスポート、出生証明書、市民権、永住ビザのコピー。
③ 正式な結婚立会人によって立ち会いを予定されている結婚式の通知。
④ 両者からの結婚にいたるまでの経過や、家族関係、その他の共同活動を説明した陳述書。
⑤ 両者が離れていた間の、定期的通信の証明。(手紙のコピーや、電話料金請求書等。)
⑥ どちらか一方が、以前結婚していた場合、その結婚が法律上終結し、再婚に全く問題がないことを証明する旨の書類。
⑦ どちらか一方が、その配偶者を亡くしている場合、その配偶者の死亡証明書。
⑧ 両者の友人、親戚、職場の同僚からの供述書。
申請後2つの段階を経てビザが発給されます。
【1】申請者は申請と同時に、ビザの審査期間中のつなぎの役目をする橋渡しのビザである、ブリッジング・ビザA / Bridging Visa Aが発給されます。第1段階として、移民局は申請者がこの配偶者ビザを取得する資格があるかどうかを査定します。その間移民局に出向きインタービューを受けなくてはならないこともあります。また、この時期に健康診断の結果と日本の無犯罪証明書等の提出を求められます。この査定を通過するとEET ビザ(Extended Eligibility Temporary Visa, Subclass 100/820)が発給されます。このビザは一時滞在ビザの1種で、仮の永住権です。このビザを取得する事により自由に就労が出来、メディケアの保証も受けられます。
【2】このEETビザ(Extended Eligibility Temporary Visa, Subclass 100/820)が発給された後、正式な永住権が発給されるまで約2年間待たなくてはなりません。移民局はこの2年間の期間を設けることにより申請者とスポンサーの関係が真実のものであり、永続的かどうか様子を見ます。最終的な永住ビザ申請の要請は、EETビザ(Extended Eligibility Temporary Visa, Subclass 100/820)取得後約2年が経過するころに移民局から書面で通知されます。
2年後に提出する必要書類は以下の通りです。
上記の書類を移民局に提出し、申請者とスポンサーの関係が真実で継続的だと査定された時この配偶者ビザが発給されます。
- デファクト・ビザについて -
「デファクト」とは、一緒に家に住むなどして夫婦同然の関係にあるが、法的には結婚していないという内縁関係にあるカップルを指します。日本語では「事実婚」と呼ばれています。2人の関係が本物であることを証明する為にNSW州のNSW Registration of Birth, Deaths & Marriageに申請しその証明書がもらえれば二人の同棲期間が1年未満でも配偶者ビザ(デファクト・ビザ:Spouse Visa, Subclass 100/309国外、Subclass 820/801国内)を正式に申請することが可能です。このことは一般にはあまり知られていません。
現在、最低12か月以上同棲していることが、申請条件のひとつとなっています。片方または両方が以前結婚していてまだ離婚していない場合は、以前のパートナーが同意していないなど、離婚が成立していない理由を示す必要があります。もし以前の結婚相手から、以前の結婚がすでに過去のものであるという旨の宣誓書がもらえれば、それも証拠として提出したほうがよく、相手がすでに別のパートナーと住んでいる場合は、それを自分の提出書類で述べたほうがよいです
「Relationship Registration(関係証明)」の申請方法は次の通りです。
デファクトー・ビサの申請者条件
スポンサーと合法的に結婚していて、継続的な関係を持ち、オーストラリア入国後もその関係を続けるつもりがある。
スポンサーと結婚する予定があり申請が審査されている最中に結婚をして、継続的な関係を保ち続ける事。
スポンサーと継続的な内縁関係にある事。
スポンサー条件
必要期間のガイドライン
デファクト・ビザを申請してテンポラリービザが承認される期間は今のところ約6ヶ月となっています。又申請してからデファクト・ビザ承認に掛かる期間は合計で2年間とのガイドラインがありますが遅れる事が多いようです。
デファクト・ビザの申請書類
個人詳細(フォーム80)
健康診断書(内科検診およびレントゲン検診)
必要証明書類(以下を指します)
最終段階の審査時に提出する必要書類
上記の書類を移民局に提出し、申請者とスポンサーの関係が真実で継続的だと査定された時このデファクト・ビザが発給されます。
- フィアンセ・ビザについて -
このビザは正式にはProspective Marriage Visaと呼ばれ、海外からの申請のみ許可されているビザです。
このビザに申請できるのは、豪州の国民または永住権保持者、またはオーストラリアに永住を許可されたニュージーランド国民の婚約者です。このビザは海外からの申請のみ受け付けているビザで発給される時には一時滞在ビザとして発給されます。そして、ビザの発給から9か月以内に渡豪、結婚をした後に配偶者としての申請を完了しなくては、ビザがキャンセルされてしまいますので注意が必要です。
<申請条件:申請者>
<申請条件:スポンサー>
<申請方法>
申請書(フォーム 47SP)にあわせて、以下の書類の提出が必要です。
必要証拠書類 Supporting Evidence
又申請手続きにあたっては、次の3段階を踏むことになります。
このように、婚姻関係により永住権を取得するには、大変時間がかかることになります。又婚約者ビザから仮の永住権である配偶者ビザへの変更に際しては、別途申請料がかかります。